30.3歳で、はじめて子どもを産む女性

難波美智代です。

平成24年(2012年)女性が初めて出産する平均年齢が30.3歳になったと話題になりました。ちなみに、昭和50年(1975年)は25.7歳でした。

 

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 (厚生労働省:平成26年 我が国の人口動態より)

 

そのむかし、女性たちは『クリスマスケーキ』と比喩され、25歳を過ぎると「売れのこり」もしくは「叩きうり対象」と言われました(なつかしいですね・・)。昭和48年(1973年)生まれのワタシもやはり、23歳あたりから徐々に母親のプレッシャーを感じるようになり、25歳を過ぎても結婚の気配すら感じさせない『働きマン』っぷりに「お母さんはあなたのこと諦めるから、自由にしなさい。」と言わしめた娘であります。

 

いつ出産するのか、はたまた出産をするのか

それとも結婚しないかもしれない・・のか

個人が考え、選択していける、いい時代になりました。

 

が、いま、さまざまな問題が発生しています。死亡者数が出生数を上回る人口減少社会の到来や特に第2子以降の出産リスクの増大。育児や仕事と生活の両立、そして健康の不安がそれです。

 

不妊については、最近でさえメディアで多く取り上げられていますが、卵子の老化により、30歳ころから徐々に妊娠しにくくなり、特に40歳を過ぎてからの妊娠については、妊娠率の低下や流産率の上昇など専門医にとってみれば常識なことが、なにひとつ共有されていないのがこれまででした。

NHKの『不妊社会 〜産みたい 育てたい〜』が、とてもわかりやすいです。

 

そして、多くは妊娠をきっかけにして「はじめて産婦人科を訪れる」ことが常だった女性たちの年齢も、必然的にあがっているといいます。

 

妊娠で受診した際に「じゃあ、子宮頸がんの検査もしようか!」と、はじめて検診を受けていた女性の年齢が、25歳から30歳にあがった。ともいえそうです。

  

初期の段階では自覚症状がないため、はじめての妊娠で、子宮頸がんがみつかり、出産をあきらめざるをえないケースも増えていると聞きます。ワタシのまわりでも、妊娠中にがんがみつかり出産するも、お子さんが1歳になるまえに亡くなった女性がいます。タレントの向井亜紀さんは、妊娠5ヶ月で子宮頸がんの子宮全摘出手術のため妊娠継続をあきらめ、その後、代理母出産を選択されています。

 

ほとんどの子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウィルス)というセックスによるウィルス感染が原因です。たった一人のパートナーでも感染する可能性はあり、約80%の女性は一生に一度は感染しています。そして、その90%あまりは2年以内に自然に排除されますが、一部の感染した細胞が5年~10年かけて、がんに進行します。子宮頸がん検診は、そのがんに進行する途中の細胞(異形成細胞)を見つけることができます。

厚生労働省子宮頸がんについてより一部改変)

 

妊娠をきっかけに、初めて検診に行くのでは遅い時代になりました。20歳になったら、社会人になったら、産婦人科デビューもしてほしいと、心からそう思うのです。

 

検診は、おとなの女性のたしなみです。

 w/luv!mie

 

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難波美智代が代表をつとめるシンクパールは、「婦人科系疾患の予防啓発」を目的に設立された一般社団法人です。女性たちが「検診にいきやすい環境づくり」を、このブログとFacebookページを通じて考えていきたいと思います。活動にご賛同いただける方はぜひいいね!をお願いします。