なでしこは大丈夫?4割ものトップアスリートに生理トラブル

難波美智代です。

なでしこジャパンAFCアジアカップ2014』初優勝!おめでとうございます。スポーツ界での女性たちの活躍もすばらしいですね!!

 

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共同通信ニュースより)

 

いまアスリートたちは、2020年の東京オリンピックに向けて、日々のトレーニング強化に励んでいることと思います。そこであらたな課題になっている女性アスリートたちの健康管理についてとりあげたいと思います。

 

彼女たちは、運動に関するカラダづくりには大変長けていますが、女性のからだづくりには、まだまだ情報やケアがたりていない状況です。

5月15日に日本産婦人科医会によって発表されたデータによれば、トップアスリート(オリンピック選手、各競技の強化指定選手683名)を対象に調査をおこなったところ、無月経(生理がとまってしまった)は7.8%、月経不順をあわせると全体の約40%に月経周期の異常が見られたということ。

 

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2012年国立スポーツ科学センター(JISS)683名調査より

 

いずれも体脂肪率を低く抑えるような種目の選手に多いといわれています。成長期の10代、結婚や出産をこれからむかえる世代の20代、30代女性にこの月経異常が、なぜ問題かというと、大きくの理由は2つ。

 

① 女性ホルモン分泌がアンバランスになることにより発生する月経の異常をそのまま放置すると、排卵障害をはじめとする婦人科系疾患、生活習慣病になりやすくなる。(→治療で改善可能)

② 無月経による、女性ホルモンのエストロゲンが低い状態が、長期に続いた場合、骨密度の低下が起こり、この状態で強度の運動負荷が加わることにより、疲労骨折が多く発生する。

 

これにより、JISSメディカルセンターでは

● 生理痛がひどい(月経困難症)

● 生理前のいらいら、体重増加、むくみ、胸が張る等の症状が強い(月経前症候群

● 3ヵ月以上月経が来ていない(無月経) 

● 15歳になっても初経がない

● 試合に合わせて生理をずらしたい(月経調整)

に該当するアスリート向けに、普段から基礎体温を測定し、婦人科の早期受診を促しています。

 

シンクパールでは、2012年よりミス・ユニバース・ジャパンの地方大会、2013、2014年のミス・ユニバース・ジャパン日本大会のビューティキャンプにて、美と健康の講座をしています。自信をもって、新しいことにチャレンジしているファイナリストたちは、とても美しいです。反面、残念ながら、上記に該当するような悩みをかかえる女子もたくさんいます。

 

せっかくキレイなのに、不健康では魅力的ではないし、オピニオンリーダーに起用しようとは思いませんよね。

 

「女性のボディーの理想を、より健康的なものにしたい」と、ファッション誌『VOGUE』がやせすぎのモデルは起用しないと発表した事例は、あまりにも有名ですが、とにかく体脂肪率が著しく低かったり、高かったりするとホルモン分泌に異常がおこり、女性のライフスタイルにいい影響を与えないのは顕著です。

 

いまは勿論、これからも美しく輝いているためには、からだのトラブルを解消すること、病気にならないようにコンデションを整えることが必要。自分の状態を把握して、なにかあったときに気軽に相談できる専門医(ホームドクター)をつくっておくのが理想的ですね!

 

からだのチェックとメンテナンスが習慣化する環境づくりに、積極的な社会になることを願います。

w/luv!mie

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難波美智代が代表をつとめるシンクパールは、「婦人科系疾患の予防啓発」を目的に設立された一般社団法人です。女性たちが「検診にいきやすい環境づくり」を、このブログとFacebookページを通じて考えていきたいと思います。活動にご賛同いただける方はぜひいいね!をお願いします。